危険物保管庫に必要な設備と強度とは

危険物保管庫に必要な設備と強度とは

危険物は、消防法で定められている第1類の酸化性個体や第2類の可燃性固体、第3類の自然発火性物質および禁水性物質や第4類の引火性液体、第5類の自己反応性物質や第6類の酸化性液体など性質ごとに6つの分類が行われています。
これら6つの分類に含まれる薬品など危険物を一定量以上保管する場合は、危険物保管庫が必要になるのですが分類や性質、保管量などで特定の設備(消火や換気、照明など)が必要になることも少なくありません。
また、円滑な危険物の取扱いを可能にする目的で棚を設置することになりますが、危険物保管庫内で利用する棚には、設計水平震度および設計鉛直震度などの棚に関する強度が決まっています。
この耐震強度は、基準を満たしていない場合は保管機器として利用できない決まりで設置場所に応じて自治体が規定している地域別補正係数および地盤別補正係数の確認が必要です。
他にも消防に提出書類に記載する構造計画書や平面図など、書類の作成が必要になることを把握しておきましょう。

危険物保管庫でスチール棚が使われている理由とは

危険物とは可燃性が高かったり人体に有毒な成分を含んだ液体や固体の物品で、法律の規定でその数量や保管方法に基準が決められているものを言います。
このような危険物は保管に関しても厳しい管理体制を構築していなければ周囲に悪影響を及ぼす可能性がありますが、特に燃焼しやすいものは火災によって多くの被害者が発生してしまうので、最重要に注意しなければいけなくなっています。
危険物保管庫はその装備品についても何でもいいというわけではなく、保管している状態で変化しにくく、火災が起きにくい素材や耐久性のある物品が求められます。
このような理由からスチール棚が用いられるケースが多くなっていますが、これは燃えにくく静電気を発生しにくいという特徴を持っているからです。
静電気は自然界に存在する電力になり、摩擦が起きれば人間の体内にも蓄積されることは知られています。
その火力は可燃性気体や物体を着火するための能力があるので、危険物保管庫ではこの静電気が発生しにくい素材で作られた物品の使用が必須です。
その点からするとスチール棚は鉄製ですが被覆していることで静電気が起きにくくなっていて、耐久性と燃えにくいという特性もあることから、危険物を整理して保管するには最適と言えるでしょう。

著者:毛利隆久

筆者プロフィール

愛知県名古屋市生まれ。
危険物保管庫について調べたので、このサイトにまとめて載せていきます。